iPhoneが発表されてから10年以上経つことへの雑記。
スティーブ・ジョブズによってiPhoneが発表されてからもう10年以上が経つ。
最初のiPhoneにはAppleが開発したアプリしかインストールできず、AppStoreという概念はなかった。
それからすぐにAppStoreがリリースされ、誰でも開発者登録をすれば世界中のiPhoneユーザーに自分の作ったアプリを使ってもらえるようになった。
私がアプリを作り出したのはAppStoreがリリースされてからおよそ2年後の2010年の秋ごろだった。
そこまで早く参入したわけでもなかったのだけれど、当時は今より圧倒的に情報が少なく、かつ開発手順も複雑だったので、「iPhoneアプリを作っている」という人はプログラマーの中でもかなり稀だった。
その黎明期にiPhoneアプリ開発というものに参加できたのは本当に運がよかったと思うし、そういった場をくれたAppleには感謝しかない。
あれから時間が経ち、リリースしたアプリが20本を超えたが、今はほとんど新規アプリをリリースしていない。
ここでちょっとiPhoneアプリのあれこれを振り返ってみようと思う。
iPhoneアプリ、特にゲームアプリについて
当初、iPhoneアプリのゲームというと「Paper Toss」や、「Angry Birds」のような海外製ゲームが多かったような気がする。
そこから「ソフト職人」などの食べ物やモノなどに関連した2Dのカジュアルゲームがかなり流行った。Cocos2dやCocos2d-Xを使って作られたものが多かった気がする。
(※)当時カジュアルゲームという言葉はなかったと思う。
そして私の「ジャンプで川下り」や他の人の棒人間アプリがランキング上位にいきなり現れたことで、一気に「棒人間アプリ」がめちゃくちゃ流行りだした。
このあたりのカジュアルゲームは本当に戦国時代だったと思う。毎日いろんな開発者や会社から新しい棒人間アプリが量産され続けた。
今はどんなゲームが流行っているのか全然知らないが、当時よりはかなり落ち着いていると思う。
というよりも、しだいに個人開発者が戦う戦場ではなくなってきているような気がする。パッとランキングを見てみたが、やはりある程度以上の規模のゲーム開発会社が制作しているアプリが多い、という印象。
iPhoneアプリに表示する広告について
今でこそあまり話題にならない気がするが、当時はスマートフォンアプリに表示する広告についてもかなり戦国時代だった。
iAd、AdMob、Admaker、AdLantis、i-mobile、nend、Appbank network、その他いろいろ。どこの広告が単価が高い、とか、どこの広告はアイコン広告が表示できる、など開発者はこぞっていろいろ試した。
最近はTwitterを追っていても広告についてのツイートはあまり見かけないし、「うちの広告を使ってほしい」というメールも当時に比べて少なくなった。
こちらもやはり落ち着いてきたんじゃないかと思う。
iPhoneというデバイスについて
初代iPhoneがリリースされてから10年の間、Appleはいろんな新技術でユーザーや開発者を驚かせてきた。
もうすぐ新型のiPhoneが発表される。きっとそれにも今までにない技術が搭載されるんだろう。
でも、なんとなくiPhone、というよりスマートフォン自体がなにか別のものへの過渡期に差し掛かっているんじゃないかと思う。
「スティーブ・ジョブズが亡くなったことでAppleから斬新さが無くなったからだ!」という意見もあるが、スマートフォン自体についてはここらへんが頭打ちなんじゃないかという印象を受ける。
もちろん、ジョブズが生きていたら「スマートフォンの次」を既に開発していたのかもしれないけれど、そこは神のみぞ知るというやつですね。
だから、ガラゲーが一世を風靡しその後にiPhoneが現れたように、今は次の新しいなにかを待っている時代なんじゃないかと思う。
それがスマートフォンを継承したデバイスなのか、それともGoogleの開発しているメガネ型のデバイスなのか、もしくは全く別の何かなのかはわからないけれど。
なんとなく、今は新しいアプリを作る気にもあまりならないし、いろんな情報を見ながら新しい時代の情報をリサーチしていたいと思う。